国難突破に向け!提言!

 

1.成長戦略の策定執行は「民間の知恵と工夫」に委ねるべきでは!

 

 国難克服に向けた行動には、これまで以上に官民協働体制が求められると思いますが、そもそも行政の役割というものは、税の徴収と分配、そして時代変化に伴う法の制定や制度の見直し等が主たる役割であったと思います。言わば、社会保障の充実が主たる役割であった思います。そういう意味で、これからの時代に於いては民間に100%託すという考えは如何でしょうか? 税の歳入歳出の数字面に追われデスクワークの多い行政と、日々現場において微妙な変化を肌で感じる環境にある民間経営者や有識者と比較した時、その分担すべき役割は明白だと思います。

 

 そもそも、国民の税金は既述の如く、社会保障等の国や国民に関係する事を主とする歳出歳入のバランスシートであったわけです。ところが、戦後復興を果たし、更なる経済発展に向け動き出した1964年の東京オリンピックあたりから、税の歳出計画に成長戦略的な予算が組み込まれ、歳出が歳入を上回る為、国債発行や新たな税を設けて予算を積み上げるようになったのです。以降ずっとその傾向は続き、当初の本来あるべきバランスに戻る事は無くなってしまいました。国民から集まった税金で全てをやり遂げるという知恵と工夫の思考が完全に反れてしまったのです。関単に歳入以上の歳出が予算化されることになり、現在その累計が多額の借金となっている訳です。成長戦略だけで無く、安全保障や国際協調等、その時代として必要なものとして組まれたのでしょう。当時の政権としては「前向きに」考えた結果の歳出膨張基盤が出来上がってしまったと思います。ですから、決して、高齢社会だから社会保障費が膨れ上がり新たな税を増やさなければならない等という、正当化した語気を強める主張は誤っており、私などは寂しささえ感じてしまいます。その時代の全地域の全世代の為に借金して来たのですから、もしそのツケという言い方をするならば、全国民が対象のものであり、決して、今日の日本の発展に寄与して来た高齢者に肩身の狭い思いをさせてはならないと思います。まるで現役世代に負担が回されたような発言は避けねばならないと思います。本来なら、決められた枠の中で知恵と工夫により成果を上げる事で、真の成長を成し遂げねばならなかったのではないでしょうか。例え国難といえども、これまでのような予算編成方法では、真の国難克服にはならず、それこそ、国のお金も資質も、将来に残す事となってしまう様に感じます。見直すべきです!

 

 上述の如く、国としても大きなアンバランス状況にある事を国全体で共有しなければなりません。そして一丸となってその修復に向けた動きが求められます。人が減れば減ったで成果を出す!という、逆風でも前進するヨットの如き舵取りが求められます。国難克服に向け、政治行政は本来の立場役割を全うして頂き、そして経済政策は、民間の知恵と工夫の結集で、海外に大資本を投下するような事は止め、内需拡大・国内の雇用創出に全力投球して頂きたいと思います。そこへ、政治のベクトルや決済という役割があるのだろうと思います。その為には、まず、政治と金の問題を完璧に一掃し、経費削減を総合的理念にして、効率的で縦横・上下一体の、最小にして最大の成果が、絶対的使命であると考えます。

 

 

2.税予算の「成果目標に対する具体的なプレゼンテーション」を!

 

 国難突破計画としては、国民的にも世界に対してももっと具体性が必要です。予算使途の具体的なヴィジュアルと成果を明確にせねばならないと考えます。つまり、国全体での「目的と成果の共有」です。そして、予算より決算です。国民的リターンであり成果重視への行財政計画が立てられなければなりません。行政の意識改革も必要です。昨今、あまりにも低次元の問題が目立ちます。忖度なのか?マネジメント不在なのか‥? 

 

 国難を乗り切るという言葉には、必要な事は堅持しつつ、知恵と工夫と努力により克服する!という意味が込められていると解釈するのは当然です。まず第一に、徹底した使途不明金の撲滅と経費削減です。第二に、優先順位の明確化が挙げられます。数ある政策の中で最優先事項はどれなのか?極論すれば一つに絞るとすれば何なのか?第三に、第一と第二を実現する為の政治行政の組織及び構造改革です。身を切る改革はまさに今です!これからの時代、抽象的な政策論に終始する評論家は不必要です。無論、フェイク・不正・捏造などは以ての外。「公僕の精神!」、誠実に具体的未来志向を描き行動する、一億総活躍社会でなければ実現できません。

 

 今の日本は、人も企業も地域も格差という厳しい現状にあります。そこへ更なる国難がやって来た訳です。国民の生活に更に悪影響が及ぼされるという事態だけは避けたいものです。国民はその思いが総選挙時の願いであった筈です。防衛費増強や憲法改正論議は、次の選挙のテーマにされては如何でしょうか?国内には、更に深刻さを増して行く社会的課題が全国津々浦々に散在しています。まずは国内の課題解決が先決では無いでしょうか?幸福な未来というのは、まず現状を好転させない限り永遠にやって来ないと思うのですが、この考えは間違っているでしょうか?

 

 

3.国難時代に求められ試される「人として国としての真の成長」!

 

 「賃上げ企業」に優遇措置を取るのでは無く、「社会貢献性ある事業へ挑戦」する企業を称えるべきではないでしょうか? 産業界には、例えば風俗業の様な業種も存在します。無くせばいいとは言いませんが、これら全ての業種業界を十把一絡げにした税政策に対し、私は以前から違和感を持っておりました。業績拡大による法人税の増収という果実は分りますが、けしの花の様な危険な果実もあります。業種により、社会貢献性が明確な事業に対しては、優遇税制度があって良いと思います。結果論だけで賞罰せず、社会貢献にチャレンジしようとする人や団体を評価することで、貢献性の高い新たな風土や文化が育まれて行くのだろうと思います。

 

 何度も申しますが、国難時代の必修事項は「経費削減」です。どの家庭でも会社でも地域でも、苦しい時期を乗り切る為には必死でやっています。東北大震災の頃の「省エネ」精神はどこへ行ってしまったのでしょうか?東京はじめ日本中の都会の夜はまぶしい程に照明が飾られています。インバウンド増加要因にこの日本の夜の光が関係しているとは思えません。むしろ、省エネに徹している国であるという実感を海外の人々に与えたなら、それは昨今の日本の実情と照らし合わせ、むしろ更なる好印象につながるのではないでしょうか?

「さすが日本」とこれまで以上に感じてもらえる日本とは、これからどのような国を目指すべきなのか? 世界中で国民性や国の風土習慣に評価が高い日本。その貴重な評価を決して下げてはならないと思うのは国民誰しも同じです。軽い言い方になってしまいますが、日本や日本人と言う今日までの貴重なブランディングを、維持継続し更に高めていく事を国民の一億総活躍のテーマにしては如何でしょうか?そうすることで「人として、国として、」これまでを振り返り、これからの道筋を見つめ直す機会が国民全体に出来て、その計画と実行こそが、国難突破に結実するのではないか?と感じます。 

 

 第4次産業革命によって、ぞくぞく登場するこれからの時代の主役「AI軍団」。感情が邪魔をして分っていても手を打てない人間の性に対し、何ら過去に捉われることも無く見事なベストチョイスの一手を打つ事が出来るAI。私は思います。いま、このAIの頭の中にあるのは、決して蛇の足を数える様な歴史観では無く、未来志向あるのみ!そしてその為の今打つべき一手だろうと…!